途上国における医療支援、薬剤師の力量発揮です!

当NGOが2015年の5月から、てんかんの疑いでかかわっている女性がいます。

2003年からてんかんの大発作を起こすようになった女性で、子供のころはなにもなかったとのこと。
発作は1日に何回も起こるとのことで、タイやベトナムで調べてもらって、薬をもらっていました。

バルプロ酸200mg 2錠
フェニトイン100mg 2錠

を1日2回。

でも、発作は起こさないものの、眠気が酷く、フラフラするということで、とりあえず薬の品質の問題の可能性もあるので、日本の薬で同量で様子を見ることにしました。

すると、発作の回数がへり、調子がいいと思われていたが・・・半年ほどすると、手持ちが残っているというではないですか!

効くと、フェニトインを飲むとフラフラして眩暈が酷いので自分で減らしているが、減らすと発作も起きるので調節が大変・・・というのです!

雨森先生も、「高価な薬は続かないし、ずっと貼り付いて見ているわけにいかないから、とにかくバルプロ酸とフェニトインでコントロールしていこう」ということで、試行錯誤が始まりました。

バルプロ酸をデパケンRの徐放性に変更し、1日量を800mgから、400mgへ減らし・・
フェニトインを中止して・・・

フェニトインを中止すると、眩暈やふらつき、むかつきは無くなるが、卒倒する回数がなかなか減らないまんま・・・

2016年に入ってからは、デパケンR200mg 2錠分1のまま、毎月、3~5回の卒倒を繰り返しながら、でも、食事は食べれるし、眩暈はしない・・という状態を続けてきていました。

NGOの予算で、卒倒した時の頭の保護をする保護帽子も購入して、もっていきました。

すると、先月の薬剤師の先生方が訪問してくださったときに、
ふと、NGOの薬の箱にはいっていた柴胡加竜骨牡蠣湯が目につきました。
これ、どうでしょうかね~~
と薬剤師3人で相談・・・
牡蛎が入っているし、まあ試してみてもらおうか・・・ということになり、とりあえず・・という感じでお渡ししました。

すると、どうでしょう~~~!!!!
今月、訪問すると、ニコニコ顔!!

「奇跡!今月は発作が1回も起こらなかったのよ!!」

というではないですか!?

こちらもびっくりです。

でも、途上国での場合、患者さんの説明が不十分だったり、生活環境が予想外なこともあり、医師の先生も日本で診察するようにはいきません。
また、日本で使えるような高価な薬を継続使用が必要な患者さんにぱっぱと使うわけにもいきません。
なので、今回は薬剤師としての力量をちょっと発揮できたケースだったのかなと思います。

医師や看護師だけの支援団体の場合は、おそらく「難治性のてんかんを疑う →日本での高度医療機器を使った検査を計画する →渡航費を稼ぐのにクラウドファンディングなどで寄付を募る →寄付を集めて日本で検査を受けさせる」という方向に行くケースが多いのではないかと思うんです。
でも、海外で検査を受けさせる費用というのは本当に膨大です。
特に途上国からの患者の場合は言葉の問題も大きく、日本側での通訳の費用もかなりかかります。
また、検査を受けて結果、高価な薬が必要と診断されてしまったらどうでしょう?
その団体で一生、彼女の薬を供給するだけの寄付を集められるでしょうか?
かなり困難なことだと思います。

こういう時に、「ある薬でどうにかできないか・・・考える」という点で、薬剤師の力量は発揮できるのではないかと思いますし、今回はそれを証明できた1つの事例になるんだと思います。

私も、ベテランの薬剤師の先生の助言がなければ、この漢方を選んでいなかったと思いますし、この事例は日本においても、今後薬剤師に求められる本当の意味での、健康サポート薬局の薬剤師として求められる能力の一つでもあるように思います。

しかし、まだ油断はできません。
またしばらく飲んで効かなくなる可能性もあるので、これからも毎月、様子を見ていこうと思います。

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